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ClaudeにPDFを渡して「このページを消して、電話番号を黒塗りして」と頼めるようになった|日本語の書類で使う前に確かめたいこと

#総務#PDF#Adobe#プラン

会話の中で、PDFのページ整理と黒塗りができるようになった

見積書のPDFから2ページだけ抜いて、取引先に送りたい。社外に出す名簿の電話番号を消したい。これまではPDFの編集ソフトを開くか、無料の変換サイトに書類を上げるかのどちらかでした。それが、Claudeとの会話の中で「この2ページを消して」と頼めば済むようになります。

AdobeがClaude向けの連携にAcrobatの機能を加えたと、2026年9月24日に発表しました(Adobeの発表ブログ)。事務で出番が多そうなのは、ページの削除や並べ替え、複数のPDFの結合と分割、個人情報などの黒塗り、ファイルの圧縮、コメントの書き込みです。

日本から使える。ただし英語向けに作られている

利用の条件は、Adobeのヘルプ(Adobe for Claude)にまとまっています。提供地域は Availability is global except in regions restricted by Adobe trade compliance. とあり、外れるのはAdobeの輸出管理上の制限がかかる地域だけです。日本を名指しした制限はありません。

気になるのは、同じ節にある optimized for English の一言です。日本語で「電話番号を黒塗りして」と頼んだときに、英語と同じように番号を見つけて消せるかは、公式には約束されていません。

知りたいこと 公式ページの記載
日本から使えるか 使える(輸出管理上の制限地域を除く)
日本語で頼めるか 英語向けに最適化。日本語での動きは保証されていない
Adobeのアカウント なくても始められる。無料のAdobeアカウントでサインインすると機能が増え、作業を次の会話に持ち越せる
企業での利用 最適化されていない(教育機関のアカウントは非対応)
Adobeの有料契約 一部の機能で必要。どの機能かは示されていない

Claudeのプランは少しややこしいです。Adobeの案内は「プラグイン」(道具と作業の手順をひとまとめにした追加機能)として入れる手順になっていて、Claudeのヘルプではプラグインは有料プラン(Pro以上)専用です(Claudeのヘルプ「プラグイン」)。有料プランの人は、Adobeの案内どおりに入れられます。ボタン名はAdobeの英語の案内から写したもので、日本語表示のClaudeでは訳された名前になっているかもしれません。

  1. Claudeのウェブ版かデスクトップ版で、左の「Customize」を開く
  2. 「Plugins」タブでAdobeを入れ、「Connectors」タブで「Connect」を押す(Adobeにサインインしても、ゲストのまま進めてもよい)
  3. チャットに /Adobe と打って始める

無料プランの人には、別の入り口がありそうです。Claudeのコネクタ一覧(外部のサービスとつなぐ窓口)にも同じAdobeが載っていて、その説明にページ整理と黒塗りが入っています(Claudeのコネクタ一覧のAdobe)。Adobeの開発者向けFAQには、コネクタ自体はClaudeのどのプランでも使えるとあります(Adobe開発者向けFAQ)。ただ、PDFの機能まで無料プランで使えると言い切った一文は、公式ページには見当たりませんでした。無料プランの人は、コネクタ一覧からAdobeを追加してみて、PDFの機能が出てくるかを確かめるのが早そうです。

黒塗りしたい書類は、黒塗りの前にAdobeへ渡る

黒塗りを頼むときは、消したい情報が入ったままのPDFをClaudeに渡します。実際に処理するのはAdobeの側です。コネクタでつないだサービスについて、Claudeのヘルプにはこう書かれています(Claudeのヘルプ「コネクタ」)。

Connected services process data on their own infrastructure, under their own terms, which may be located outside the United States.

つないだ先のサービスは、自社の設備で、自社の条件に従ってデータを処理します。その設備は米国の外にある場合もある、という内容です。電話番号入りの名簿なら、黒塗りされる前の状態でClaudeを通り、Adobeの設備に届きます。届いたPDFがAdobe側でどれだけの期間残るのかは、Adobeの発表文にもヘルプにも書かれていませんでした。

使うのをやめるときは、Claudeの「Customize」から「Connectors」を開けば接続を切れます。

非エンジニアにとって何が変わるか

いちばん助かるのは、PDFの編集ソフトを持っていない人だと思います。ページを1枚消すためだけにソフトを探したり、よく知らない変換サイトに書類を上げたりしていた作業が、普段使っているClaudeへの一言になります。すでにClaudeにPDFを読ませて要約や確認をしている人なら、同じ会話のまま「3ページ目は消して、残りを1つにまとめて」と続けられる形です。

引っかかるのは黒塗りのほうです。黒塗りは見せたくない情報があるからする作業なのに、そういう書類ほど、黒塗りの前に中身を外へ出すことになります。無料の変換サイトに上げるのと構図は同じで、違うのは相手がAdobeだとはっきりしている点です。Adobeのヘルプには、企業での利用には最適化されていないとあります。お客さまの名簿や取引先の情報が入った書類を扱う前に、外部のサービスに上げてよいかを勤め先のルールで確かめる必要がありそうです。

僕が試すなら、社外に出しても困らないPDFのページ整理から始めて、日本語で頼んで思いどおりに動くかをそこで見ます。黒塗りは、中身を見られても構わない書類で確かめてからにします。PDFの手間が本当に減るかは、この「日本語で頼んで動くか」にかかっていて、そこは公式ページを何枚読んでも分かりません。Adobeのアカウントがなくても始められるので、確かめるのに下準備はほとんど要りません。

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