引越し業者3社の見積もり、PDF・Excel・メールのままClaudeに渡したら、別料金まで足した比較表になり、いちばん安く見えた業者は2番目だった
相見積もりを3社から取ると、PDF、Excel、メールの本文と届く形がばらばらで、項目の名前も「作業員」「人件費」「スタッフ4名分」と違ったりします。何が込みで何が別料金なのかも、会社ごとに書き方がまちまちです。並べ直すのが面倒で、結局、いちばん下の合計だけを見て決めそうになります。
事務所の引越しという設定で架空の見積もりを3通作り、そのままClaudeに渡して3行だけ頼んでみました。返ってきた比較表のExcelでは、合計がいちばん安かった業者が、条件をそろえると2番目になっていました。
見積もり3通を、形式もそのままに渡した
3社とも作業日・作業員4名・トラック2台はそろえ、項目の呼び方や金額、書式は会社ごとに変えてあります。メールの見積もりの末尾には、こう書きました。
なお、複合機の移設は専門の業者に手配するため、上記には含まれておりません。 別途、目安として38,500円(税込)がかかります。
メールで届いた会社の合計は144,100円で、ほかの2社より3万円以上安く見えます。3通をそのまま添付して下のプロンプトを送ると、頼み直さずに1回で比較表が返ってきました。
返ってきた比較表で、いちばん安く見えた業者は2番目だった

「人件費」も「スタッフ4名分」も「作業員(4名)」の行にまとまり、Excelの会社の「OA機器移設(複合機)」は「複合機の移設」の行に入りました。5つの項目がすべて同じ行に並び、金額はどれも見積もりのとおりです。僕が見積もりを見ながら直したセルは、1つもありませんでした。
メールの末尾の一文も拾われ、複合機の移設の欄には別料金の★と概算の▲が付いています。目安の金額は税込なので、税抜に直して明細に入れ、ほかの2社と同じように最後に消費税をかけていました。そうしてそろえた総額は182,600円で、合計ではいちばん安かった会社が2番目になりました。最安は、Excelで届いた会社の180,400円です。
頼んでいないものも入っていました。ひとつは、複合機の確定額が税込36,300円より安ければメールの会社が最安になる、という境目の金額です。業者に確定額を聞いたら、この数字と比べるだけで済みます。もうひとつは「確認したいこと」というシートで、段ボールが51箱以上になったときの料金やトラックの大きさなど、見積もりに書かれていない点が会社ごとに並んでいました。複合機の目安の金額は、画像には写っていない表の下の入力欄に置かれていて、確定額に書き換えれば総額も順位も変わる作りになっていました。
一方で、色の付いたセルは思ったより多めです。メールの会社のトラックの欄は、金額に問題がないのに、大きさの記載がないというだけで色が付いています。その理由は画像では省いた右端の備考の列にしか書かれていないので、上司に回すなら備考の列ごと渡す必要があります。
この実験はチャットの画面ではなく、ファイルを作る道具が違う環境で行い、Excelはこのパソコンに入っているExcelを動かして作られました。チャットではClaudeが自分の計算環境でExcelを作り、ダウンロードできる形で返すので(公式ヘルプ)、色の付け方などの見た目は同じになるとは限りません。
そのまま使えるプロンプト
事務所の引越しで、3社から見積もりをもらいました(PDF・Excel・メール)。
同じ内容の項目は同じ行にそろえて、3社を横に並べた比較表をExcelで作ってください。
別料金や含まれていないものには印を付けて、条件をそろえたときの総額も出してください。
2行目の「同じ内容の項目は同じ行に」に応えて、名前の違う5つの項目が1行ずつにそろいました。この行がなければ、3社の見積もりを縦に並べただけの表になったかもしれません。3行目で「条件をそろえたときの総額」まで頼んだので、合計どうしの比較で終わらず、複合機の移設を足した総額が出ています。
1行目で何の見積もりかを書いておくと、「人件費」を作業員と読み替えやすくなるはずですが、この言葉を抜いた版は試していません。「事務所の引越し」を書き換えれば、家の引越しやリフォーム、保険の見積もりにも同じプロンプトが使えるはずです。
自分の見積もりで試すときに
Excelを添付するには、先に設定の Capabilities で「コードの実行とファイル作成」(Code execution and file creation)をオンにしておきます(公式ヘルプ)。会社の見積もりを渡すなら、会話を学習に使わせない設定もあります(公式ヘルプ)。
返ってきた表は、明細の金額を見積もりと見比べれば足りました。今回の表では総額が数式だったので、電卓で検算し直す必要はありませんでした。▲の金額は、業者から確定額を聞くまで目安のままです。
「確認したいこと」のシートは、比較表より役に立つかもしれません。1通ずつ読んでいると、書かれていないことには気づけないからです。