家族にスマホを見せる前に、ChatGPTの相談だけ鍵をかけて隠せるようになった|無料版から。もう1台のパソコンには題名が残ることがある
家族に写真を見せようとスマホを渡す。会議で自分のパソコンの画面を映す。そのとき ChatGPT の履歴に、体調やお金、転職の相談の題名が並んでいたら困ります。消せば安心ですが、続きから相談したい会話ほど消したくありません。
2026年10月20日から、選んだ会話に鍵をかけて、ふだんの履歴から隠せる「ロック済みチャット」が始まりました(ChatGPTのリリースノート)。無料版から使えます。段階的に届いている途中なので、会話の「•••」のメニューに「チャットをロック」が出なければ、まだ自分のアカウントには届いていないと考えられます。対象の国や地域は、公式ヘルプにもリリースノートにも書かれていませんでした。
鍵をかけた会話は、履歴にも検索にも出てこない
鍵をかけた会話はアカウントに残ったまま、ふだんの履歴、ピン留め、会話の検索から消え、「プロジェクト > ロック済みチャット」にまとまります。開くには4桁のPINを入れるか、対応するスマホならFace IDやTouch ID、端末のロック解除を使います。Web版、iPhone・Androidのアプリ、新しいデスクトップアプリで使えます。
画面を見せる前に、もう1台の端末と開いたままのタブを見る
ただ、鍵をかけた瞬間に、どの画面からも消えるわけではありません。ChatGPTをすでに開いているほかの端末では、一覧が更新されるまで会話の題名が見え続けることがあります。iPhoneのアプリでは、読み込み済みの中身まで残ることがあります。スマホで鍵をかけても、家のもう1台のパソコンで開きっぱなしのChatGPTには、題名が並んだままかもしれません。
Web版では、鍵をかけたあともそのタブで会話が開いたままのことがあります。鍵を開けて読んだあと、同じタブでふつうの会話に切り替えても、鍵はかかり直しません。タブをしばらく離れるか、ページを再読み込みするかタブを閉じると、自動でかかり直します。
スマホでは、鍵をかけた会話の画面を離れてから、またはアプリが裏に回ってから1分後に、鍵がかかり直します。読み終えてすぐ写真のアプリに切り替えても、その1分は開いたままです。開いている間に見た人は、中身をコピーすることもできます。
ヘルプ自身も「画面やデバイスを共有する前に、ChatGPT を開いているほかのデバイスを確認してください。」と書いています。見せる前に、次を見ておけば足ります。
- ChatGPTを開いているほかの端末の一覧に、題名が残っていないか
- Web版で、鍵をかけた会話を開いたタブが残っていないか
- 読み終えた会話で「今すぐロック」を選んだか
「今すぐロック」を選べば、その場で鍵がかかり、サイドバーの題名も隠れます。
PINは忘れても消えない。リセットすると戻らない
4桁の数字は、しばらく使わないと忘れます。それでも、PINを忘れただけでは鍵をかけた会話は消えません。PINを変更しても消えません。
忘れたPINをリセットすると、話が変わります。鍵をかけた会話はすべて完全に削除され、その会話の中にだけ保存されていた記憶やファイルも一緒に消えます。ヘルプには「この操作は取り消せず、OpenAI サポートでも削除されたコンテンツを復元することはできません。」とあります。会社のアカウントでも、管理者が代わりにリセットしたり、鍵を外したりはできません。
入力を何度も間違えると、しばらく開けなくなります。焦ってリセットに進まず、待ってから試し直します。削除は、最後に出る警告を確認して確定するまで行われません。PINは4桁でも、パスワード管理のアプリに控えておきたいところです。
隠したい相手は、画面の前の人か、OpenAIか
この鍵は、画面の前にいる人から隠すためのものです。ヘルプには、鍵をかけても次のことは行われない、とあります。
- エンドツーエンド暗号化の適用や、独立した暗号化保管領域の作成
- OpenAI によるチャットの保持期間の変更
- すべての人のためにモデルを改善する設定の変更
OpenAI側での扱いは変わらず、鍵をかける前にChatGPTが覚えた情報も消えません。会社や学校のアカウントでは、組織がデータを見られる仕組みもそのままです。
履歴に残したくない、モデルの改善にも使わせたくない相談なら、最初から一時チャットで話します。手元に残して続きを相談したいけれど、家族や同僚の目には触れさせたくない会話に、鍵が向いています。
これまでなら消すしかなかった、何週間か続けている体調の相談や、少しずつ進めている転職の準備を、消さずに置いておけるようになったことがいちばん大きいと思います。
僕が使うなら、PINを控えてから1件だけ鍵をかけ、ほかの端末の一覧でどう見えるかを先に確かめます。