iPhoneのSiriが日本語で、メールに書いてあった持ち物を買い物リストに入れてくれるようになった|iOS 27.2・iPhone 15 Pro以降。メールの中身はどこで読まれるのか
週末の集まりの案内が、グループのメールで届きます。誰が何を持ってくるかはその中に書いてあって、自分の担当分は、あとで買い物リストに書き写しておかなければなりません。いざ写そうとすると、どのメールだったかを忘れていて、受信箱をさかのぼるところから始まります。
この「探して、写す」を、iPhoneのSiriに日本語で頼めるようになりました。2026年10月26日、iOS 27.2で新しいSiri(Siri AI)が日本語に対応したと、Appleが日本語のニュースルームで発表しています。提供はベータ版です。
メールに書いてあった持ち物を、Siriが買い物リストに入れる
Appleが日本語の発表で挙げている例は、こうです。
例えば、友人が今週末に何をしようと提案していたかをSiriに尋ねると、Siriはユーザーのメッセージを検索し、友だちが近くの公園でバーベキューをしようと言っていたことを見つけることができます。
そのあと、それぞれが持ち寄る食材のリストをグループメールから引き出し、ユーザーが担当する食材をリマインダーアプリの買い物リストに追加することもできます。
Appleの例では、Siriは答えを返して終わりにしません。メッセージとメールを探し、自分が担当する食材をリマインダーの買い物リストに入れるところまで進める、という説明です。
同じ発表には、友人の結婚式のウェブサイトを見ながら、週末のイベントを場所つきでカレンダーに入れる例もあります。Yahoo!乗換案内で次のミーティング場所への経路を出す、という日本のアプリの例も並んでいます。
自分のiPhoneで、日本語のまま使えるか
9月に英語版が始まったときは、試すならiPhone全体の表示を英語にする必要がありました(9月16日の回)。今回は日本語のままで使えます。条件は次のとおりです。
| 条件 | 公式ページの記載 |
|---|---|
| 機種 | iPhone 16以降の全モデルと、iPhone 15 Pro/15 Pro Max |
| 言語 | iPhoneの言語とSiriの言語を、どちらも日本語にそろえる |
| 年齢 | 13歳未満は使えない |
| 始め方 | iOS 27.2にしてから、設定のSiriの中にあるSiri AI(ベータ版)の項目を選ぶ |
機種はApple Intelligenceの製品ページの脚注によります。項目を選んでもすぐには使えず、順番待ちに入ります。待ち時間はまちまちだと英語のヘルプにあり、使えるようになると、設定のSiriのロゴに「beta」と表示されます(Siriを使う)。
1日に使える回数には上限があり、上限を広げる分は今後有料にする予定です。その回数は、発表にも製品ページにも、使用制限のサポートページにも書かれていません。機種ごとの細かい違いや、6月の発表にあったiCloud+との関係を含めた料金の話は、9月16日の回にまとめています。
メールや画面の中身は、どこで読まれるのか
メールやメッセージを探してもらうということは、その中身をSiriに読ませるということです。Appleは、処理はiPhoneの中と、プライベートクラウドコンピューティングと呼ぶAppleのサーバーで行うと書いています。サーバーのほうについて、発表にはこうあります。「プライベートクラウドコンピューティングがユーザーのリクエストを処理している時、ユーザーの個人データは、Appleにも、ほかの誰にも、保存またはアクセスされることはありません。」Siriアプリでの会話の履歴は、プライバシーを保護しながら、iCloudで自分のApple製品の間で同期されるとも書かれています。土台のモデルは、GoogleのGeminiモデルとの連携でAppleが独自に作ったものだと、同じ発表にあります。
iOS 27.2の英語のサポートページによると、Siriが答えの材料にするものも広がりました。メッセージに添付された写真、カレンダーの予定の参加者、留守番電話が加わり、Safariの履歴とリーディングリストからは、前より良い答えを出せるようになったとあります。あわせて、英語ではExcluded Appsと呼ばれている設定が入りました。Siriや検索、提案がどのアプリを見てよいかを、1か所でまとめて選べます。Siriに見せたくないアプリがあれば、ここで外しておけます。
非エンジニアにとって何が変わるか
メールの文面をAIのアプリに貼って頼むなら、メールを開いてコピーし、返ってきた答えをまたリマインダーに写すことになります。AIが答えを考えてくれても、運ぶのは自分です。Appleの例のとおりに動くなら、iPhoneの中にあるメールやメッセージの中身を、Siriに日本語で続けて頼むことで、リマインダーに移せることになります。
9月の時点ではiPhone全体を英語にしないと試せませんでしたが、今回は日本語の設定のままで試せます。そのうえ、Siriに見せるアプリを1か所でまとめて選べる設定も入りました。自分のメールを読ませる前に、見せる範囲を先に決めておけることが、今回いちばん大きいと思います。
ただ、まだベータ版で、1日に何回使えるかも分かりません。上限に届くと、その機能はしばらく使えなくなります。
僕が試すなら、自分のメールより先に、予定が並んだWebページを開いて「このページの予定を、場所もつけてカレンダーに入れて」と頼むところから始めます。うまくいかなくても、入った予定を消せば元に戻ります。自分のメールは、そのあとExcluded Appsで外すアプリを決めてから読ませます。